ストレスと栄養

ストレスと栄養

こんにちは、MEP南青山 管理栄養士です。
4月に入り、入学や入社、転職や引っ越しなど新しい環境になった方も多いと思います。大きな変化でなくても、周囲の環境が少しずつ変わった方なども多いのではないでしょうか。

4月も終わりに近づき、最初は頑張れていても、少し疲れを感じ始める時期かと思います。
今回はその「ストレス」について、食事で改善できることをお伝えしていきます。

【1】ストレスの種類

①急性のストレス

急性のストレスとは、一時的なもので、会社で大勢の前でプレゼンをするとき、知らない人たちの前で自己紹介をするときなど。
交感神経が活発になることで、心臓がどきどきして、脈が速くなり、顔が紅潮して、汗をかいたりします。そんなときは「おなかがすいたな」と思う余裕はないはずです。これは、動物も同じで、敵に襲われそうになったときに、一目散に逃げる、あるいは戦うために、身体が起こす自然の反応になります。

②慢性的なストレス

一方で、慢性的なストレスとは、①急性的なストレスが継続的に、長期的に発生する環境で起こります。「上司がこわい」「友達の機嫌を常にうかがってしまう」「仕事量が多く忙しい」「自分に自信がない」など。 この場合、常に体が緊張状態で、それが長時間続きます。
脳からストレスホルモンが放出され、戦いに備えて脂肪がため込まれます。実際に動物であれば、敵から逃げることで、その脂肪は消費されますが、現代において、身体を動かすことで回避するケースではない場合、この脂肪はそのまま脂肪となって体内に蓄えられます。
そして、その環境から離れたとき、交感神経から副交感神経に切り替わり、甘いものや脂っこいものが欲しくなったり、やけ食いに走ったりします。
この場合は、根本的な原因の改善(環境を変える)ことを考えたほうがよいかと思います。

【2】ストレス対策でとりたい栄養素

とはいえ、なかなか環境をまるっと変えることは難しいと思います。食事で不足している栄養素があると、長期的にはより体が疲れやすく、ストレスを感じやすくなり、慢性的なストレスを助長させることになります。それを防ぐためにも、これから紹介する栄養素をバランスよくとってみてくださいね。

①タンパク質

タンパク質をとることで、セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンなどの精神状態に関わる神経伝達物質はすべて元の材料はタンパク質になります。短期的ならあまり影響はないですが、長期的に不足してくると、気持ちの不安定さ、睡眠の質などに悪影響があり、ストレスはたまりやすくなります。
肉、魚介類、卵、大豆製品などは毎日とるようにしましょう。

②ビタミンB群

糖質、脂肪、タンパク質をそれぞれ分解し、エネルギーを作る出すのはすべてビタミンB群のサポートが必要になります。エネルギーが作り出せないと、身体は疲労を感じやすく、ストレスを感じやすくなります。様々な栄養素をそぎ落とした精製食品(お菓子やカップ麺などの超加工食品)は特にビタミンがほぼ取れないので、減らしていきましょう。

③ビタミンC

ビタミンCには抗酸化作用があり、これが疲労やストレスに対して対抗する働きをします。またストレスがかかるとビタミンCは大量に消耗されるため、より不足しないように普段から取り入れることが大切です。新鮮な野菜や果物に多く含まれているので、積極的にとりましょう。

④鉄

鉄は血液中にで酸素を運ぶヘモグロビンの材料となります。鉄が不足すると、全身に酸素をうまく運べなくなり、結果的にエネルギーが作られにくくなり、身体は疲労を感じやすくなります。赤身の肉や魚介類を定期的にとるようにしましょう。

まとめ

この1か月お疲れ様でした!適度に休憩しながら食事からもストレスケアをしていきましょう。