CT検査とMRI検査の違いについて

CT検査とMRI検査の違いについて

CT もMRI も、どちらの検査も「大きな筒の中に入る検査」であり、
装置自体の見た目も似ており、違いがわからない方も多いかと思います。

※下記の写真は当院CTです。

MEP 南青山では人間ドックや健診にCT 検査のオプションをお選びいただくことができますが、
MRI 検査をご選択頂く場合には連携施設へのご案内をさせていただいております。

CTとMRIでは、どちらが良いの?

CT、MRI には機器それぞれに「得意」「不得意」があるため、どちらの検査が優れているということはありません。撮影する臓器や構造物の特性、検査部位や症状・病状・既往によって適応が変わってきます。

CTとMRIの違い

CT

身体にX 線を当てて、身体を透過したX 線の情報をもとに画像化するシステム。
撮影時間は10数秒ほどの短時間。
放射線被ばくがある。(身体に影響はでない程度)

MRI

身体に電磁波を当てて、返ってきた信号を画像化するシステム。
信号が返ってくるためには大きな磁石の中に入らなければいけないため、ペースメーカーなどの体内金属があると検査ができない。電磁波を当てるときに大きな音がする。

CT MRI
撮影時間 短時間で検査が出来る(数秒~数十秒) 撮影時間が長い(20分~1時間程度)
被曝 放射線による被曝がある 放射線被曝がない
長所 検査中の騒音がほとんどない。 血管などの画像が得られる
組織のコントラストが高い
ペースメーカーや体内に埋め込みの金属があっても検査が可能。 軟部組織構造の描出に優れている(筋、靱帯、半月板など)
一度に広範囲の撮影が可能 骨によるアーチファクトが少ない
細かい描写(微小骨折等)が非常に得意 造影剤を使用せずに血管の走行を描出できる
短所 組織のコントラストが低い 撮影時の音が大きい
腫瘍の存在はわかるが、種類はわかりづらい ペースメーカーや体内に埋め込みの金属があると検査が出来ない
(非磁性体のチタンなどは検査可能)
骨に囲まれている部位は画像の乱れが出やすい 機器中が狭いので閉所恐怖症の場合は検査が出来ないことがある
得意分野 脳出血 くも膜下出血 早期脳梗塞
肺がんや肺炎 胸水 脳動脈瘤
骨折の有無 骨折での炎症
内臓(肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓) 内臓(肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓)
尿路結石 血管(造影剤を使わない)
腸炎や腸閉塞など 軟骨
全身の緊急検査(短時間で撮影できる) 靭帯・半月
神経
多くの骨腫瘍病
子宮・卵巣
前立腺・膀胱

CTとMRIの違い(脳)

脳出血の経時的変化(CT)

CTとMRIの違い

画像提供 Seeds Clinic 新宿三丁目
【永仁会 Seeds Clinic  新宿三丁目】 CT ・ MRI 検査・がん検診・健康診断 新宿三丁目駅E3出口直結 (seeds-clinic.jp)

人間ドック・健康診断や外来受診時の検査でも、複数の検査を実施することがあります。 時々受診者さんから、「いっぱい検査しないといけないのですね、CT をしたのに、MRIも受けないといけないのですか?」という相談を受けることがあります。

どちらの検査も「得意」「不得意」があり、単独で評価するには限界があります。病気・臓器・きになる症状ごとに行うべき検査が異なるため、CT 検査やMRI 検査を複合的に組み合わせて、情報を相互に補完し合い、総合的に病気を診断し、病気の有無のスクリーニングすることが大切です。

検査目的・内容に関する質問や不安がある場合はスタッフに遠慮なく相談してみてください。