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前日の食事4つのポイント
食材別 食べていいもの・よくないものをご紹介

大腸内視鏡検査の前日や当日の朝、何を食べたらいいの?とよくご質問をいただきます。
「消化にいいもの」というイメージはなんとなくあっても、具体的なイメージができないと
調理することも購入することも面倒になってしまいます。

大腸内視鏡検査とは、肛門からマイクロスコープを通して、大腸に病変がないかを映像で見ていきます。
そのときに便や未消化物が残っていると、検査にとても時間がかかってしまいます。
また、万が一小さな病変を見逃してしまうと大変です。
せっかく検査をするなら、スムーズに検査を受けられ、正確な結果がわかったほうがよいですよね。

今回は大腸検査の前に食べていいもの、食べないほうがいいものを具体的にご紹介します。
ぜひ前日のお食事の参考にしていただければと思います。

これさえおさえておけば大丈夫!
検査前の食事の4つのポイント

1 消化にいいものを選ぶ

消化にいいもののポイントとして、胃内滞留時間が短いことが大事になります。
この胃内滞留時間は栄養素によってもことなり、糖質<たんぱく質<脂質の順であるといわれています。
そのため、脂質の多い部位の肉料理や揚げ物は検査前日は控えましょう。
また調理法でも異なり、こまかく刻んだものや、やわらかく煮て水分を多く含んだものが消化しやすいため、おかゆや柔らかく煮たうどんなどがおすすめです。

2 食物繊維・種を含むものは
食べない

普段なら健康によい、ダイエットによいとされる食物繊維ですが、大腸検査前の食事としては食べないほうがいいものです。
少量なら大丈夫と思われるかもしれませんが、少量であっても、食物繊維は消化されませんので避けたほうがよいでしょう。
また、ほかの栄養素より消化にいい糖質の中でも、そば、玄米、胚芽パンなどは食物繊維を多く含むため、前日は控えるようにしましょう。

食物繊維の多い代表的な食品

豆類(納豆、その他豆類)/野菜/海藻/きのこ類/種子(ごまなど)

3 脂肪分の多いものは食べない

脂質はもっとも胃内滞留時間が長く、消化に時間がかかります。
前日に肉や魚を食べてもよいですが、部位に気を付けましょう。

【肉】脂質の多いバラ肉や皮部分、ソーセージなどの加工肉を避け、鶏もも肉や胸肉にする

【魚】脂のった青魚は控え、淡白な白身魚にする

4 食べ過ぎない

消化にいいもの、食物繊維や脂質が少ないものでも、量がいつもより多いと、その分消化に時間がかかります。
食事量を減らす必要はありませんが、いつもよりも食べ過ぎることのないようにしましょう。

食品別、食べていいもの・悪いもの

【検査前日】食べていいもの

麺類 うどん、そうめん、ビーフン、フォーなどの米粉麺
ご飯類 白米、おかゆ、もち(豆などが入っていないもの)
パン類 食パン、ロールパン、フランスパン、米粉パン、蒸しパン、卵サンド、ツナサンド
※種子やドライフルーツの入っていないシンプルなパン、もしくは卵やツナなど消化によい具入りパン
※バターやマーガリン、ジャムはつけない
魚介類 脂肪の少ない白身魚(タイ、タラ、カレイなど)
魚のすり身(はんぺん、ちくわ、かまぼこ、魚肉ソーセージなど)
肉類 鶏ささみ、鶏むね(皮を除く)、鶏もも(皮を除く)、豚ヒレ肉、豚もも肉、
牛ヒレ肉、牛もも肉、牛肩肉などの脂肪の少ない赤身肉
野菜・果物・いも類 じゃがいも、長芋、バナナ、リンゴ(皮を除く)
その他 味噌汁(豆腐のみ可)卵、豆腐、卵豆腐、高野豆腐、豆乳、お麩、プリン、ゼリー、飴

【検査前日】食べないほうがいいもの

ご飯類 胚芽米、発芽玄米、雑穀米(黒米、赤米、キビ、ヒエ、ハト麦、大麦など)
パン類
  • 全粒粉、胚芽、ブラン、ライ麦のパン、野菜サンドイッチなど食物繊維の多いパン
  • あんパン、ジャムパン、揚げパン、ピザ、クロワッサン、デニッシュパン、バーガーなど脂質の多いパン
魚介類
  • 脂肪の多い青魚(サバ、アジ、サンマ、イワシ、ブリ、ウナギなど)
  • マグロのトロ、干物
  • 貝類、タコ、イカ、エビ、カニなど、魚卵
肉類
  • 脂の多い部位(鶏手羽肉、鶏皮、豚・牛バラ、ロース、サーロイン肉、ベーコン、ハム、ソーセージ)
  • 消化しにくい部位(ホルモン)
野菜・果物・いも類
  • 野菜全般(特にレタスなどの葉物野菜、にんじんやごぼうなどの根菜類、トマトなど種のある野菜)
  • 種のある果物類(スイカ、メロン、いちご、キウイ)・ジャム
  • じゃがいもと長芋以外のいも
その他
  • キノコ類全般
  • わかめやめかぶ、海苔、昆布などの海藻
  • 薬味類(ねぎ、しょうが、ごま)
  • 豆類(枝豆、納豆、大豆、小豆など)
  • コンニャク、ふりかけ、胡麻、ナッツ類、おから、乾物、揚げ物
  • コーンフレーク、スナック菓子、ケーキ、こんにゃくゼリーなど
  • バター、チーズなどの乳製品

前日の飲み物

<飲んでよいもの>

  • 水、お茶
  • コーヒー、紅茶(砂糖は可、ミルク・レモンは不可)
  • ジュース

<飲まないほうがよいもの>

  • 青汁、野菜ジュース、スムージー
  • 果肉入りフルーツジュースや濃度の濃いもの
  • 牛乳、ヨーグルト、その他乳製品飲料
  • アルコール

青汁や野菜ジュース、果肉入りフルーツジュースなどは食物繊維が多いので、控えましょう。
また乳製品は腸粘膜に残る可能性があるため控えましょう。

服薬・サプリ・その他注意点について

  • 検査前日の夕食は20時までに済ませてください。それ以降は水・お茶のみ摂取可能です。
  • アルコールは控えてください
  • 前日の21時に同封の錠剤「プルゼニド」を2錠、コップ1杯程度の多めの水で飲んでください
  • 検査当日の朝食は食べられません。水分補給が必要な場合には、予約時間の3時間前までにコップ杯(200ml)程度の水でしたら飲んでも差し支えありません。
  • 血液をサラサラにする薬【抗血小板薬】(バイアスピリン、パナルジンなど)や【抗凝固薬】(イグザレルト、プラザキサ、ワーファリンなど)を内服されている方は生検を実施できませんので、当日お申し出ください。
  • 糖尿病薬・インスリンは検査当日、内服・注射はできません。内服されると低血糖を起こす恐れがありますので、事前に主治医とご相談ください。
  • 血圧、心臓、喘息、てんかん、アレルギーの薬、精神安定剤は起床後すぐに内服してください。
  • 上記以外のお薬を内服中の方は検査当日は念のため、内服せずにお越しください。
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